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−Moon−

「えみとちっくじゃぱん」の管理人・えーすさんから、リンク記念にいただきました。
掲載当時のページをほぼそのまま移管したので最後がちょっとくどいのはご愛嬌です。


  =アグスティ城=
「エルト兄様がここを離れて半年がたつのね・・・あれから兄様から連絡がないし・・・」
「そうですね・・・ご無事だと良いのですが・・・」
「大丈夫よ、兄様ですもの。しっかりやっていらっしゃると思うわ」
 窓の外の月を見ながら話すラケシス。椅子に座って月明かりに映し出された自分の妻を見るフィン。
(綺麗だ・・・)
 思いついたように振り返ったラケシスがフィンに声をかけた
「そういえば、私達も結婚して半年ね!」
「もうそんなになりますか、早いですね」
「そうね、色々なことがあったから全然気付かなかったわ」
 嬉しそうにベッドに座るラケシス。その弾みで金の髪が揺れ、月明かりに反射した。
(やっぱり、綺麗だ・・・)
「ねえ、今更だけど、聞いて良いかしら?」
「はい。どうぞ」
「ウェディングドレスを着た私、綺麗だった?」
「それはもう、とても綺麗でした。生涯忘れることないでしょう」
「ホント!?嬉しい!愛してる人に言ってもらえるのだから綺麗だったのよね♪」
 フィンはそのときのラケシスのことを思い浮かべていた。
(綺麗だ・・・綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ・・・けど!!)
「エルト兄様にも見て欲しかったなぁ・・・」
「エルトシャン・・・様・・・ですか・・・?」
「そうよ、たった一人の兄様ですもの。見て欲しかったわ」
「それだけ・・・ですか・・・?」
「え・・・?」
 うつむき加減に言葉を続けるフィン。ラケシスは、フィンの口調が変わったことで少し動揺していた。
「ラケシス様は、本当に兄上として見ていらっしゃいますか・・・?」
「当然よ、それ以外・・・」
「ラケシス様、あなたはエルトシャン様を・・・!」
「違うわ!!」
 今のラケシスの声で、お互いが息をあげていたことに気付き、そして我に返った。
「すみません・・・つい・・・」
「ううん・・・良いのよ。あなたをそういう風に思わせていた私が悪いんですもの」
 椅子に歩み寄っていくラケシス。うつむいているフィンの前に立ち、首に手を回した。フィンはそうされて、反射的に抱き返した。
「ごめんなさい・・・」
「ラケシス様・・」
 ラケシスはきつく抱きしめて一言。
「もう!『様』は付けないで!私の夫でしょ!?」
 フィンはラケシスの胸に顔を埋める形になった。フィンは申し訳なさそうに答えた。
「そうですけど、それより・・・」
「?」
 ラケシスは下を向いてフィンを見た。フィンは顔を少し赤らめて上を向いた。目があったときフィンが言葉を続けた。
「胸で顔が苦しいのですが・・・(汗)」
「あら・・・(汗)」
 それでも離れようとしないラケシスにフィンは意を決したように言った。
「このままで良いのでしたら、私、何をしでかすか分からないですよ?」
 ラケシスは応えた
「今はそんな気分よ」
「そうですか・・・」
 一言だけ言っておもむろに服の上から胸にキスをするフィン。ラケシスはその意外な行動に声をあげた。
「!?ちょっとまって・・・最初は口からキスして・・・それから、ここじゃ嫌だわ」
「あ、はい・・・すみません・・・」
「謝らなくて良いわ。私の我が儘だから・・・」
 フィンはラケシスを抱きかかえてベットへ移動し、ゆっくりとラケシスをベッドに寝かせた。覆い被さる様にフィンがラケシスに近づいた。
「あなたとこうなることができるなんて、私は幸せです・・・」
 見つめ合う二人。うっとりとした雰囲気を見てるのは綺麗な形をした月だけ。
「綺麗だ・・・ラケシス・・・」
「フィン・・・」
 吸い寄せられるようにキス。長く、深いキスは、二人を夢の世界へと誘った。

 フィンは耳や首などを丹念に優しく口でなぞりなたら、両の手はゆっくりとラケシスをさらけ出していった。ラケシスは、肌に少し冷たい空気に触れる一瞬硬直した。それを感じ取ったフィンは壊れ物を扱う様に優しくラケシスの堅くなった右の胸先に触れた。
「あ・・・」
 フィンが聞く初めての甘い声は、フィンの脳天を直撃した。
(この人の声を聞いていたい。この人の甘い声をもっと・・・)
 フィンは顔を胸へも持っていき、空いている左の胸をせめた。ラケシスはその優しい行動にただ感じるだけだった。次第にフィンは胸だけではなく、上半身の至る所をまさぐった。
 そう、触らないところがないように・・・
「ぁは・・・うぅん・・・」
 思わずラケシスは足を閉じた。フィンはその閉じた足に手を伸ばし、つま先から膝、膝から太股へと上半身と同じく触らないところがないように優しくラケシスの綺麗な足をなぞっていった。
「ん・・・はぁ・・・・・・」
 フィンは顔を一回上げてラケシスを眺めた。窓からさす月明かりがラケシスの体の線を一層綺麗に浮き立たせた。ほってりとした体を動かせないラケシスは腕で体を隠せず眺められていることに照れてしまいフィンとの視線をそらした。
「そんなに見つめないで・・・」
「綺麗な体をしているのに、見ていられないわけありません」
「・・・恥ずかしいわ・・・・・・」
 体全体が今の一言で熱くなった事に気付いたラケシス。
(やだ・・・熱い・・・・・・どうしたらいいの・・・?)
 フィンはラケシスのそんな様子に気付いた風でもなく、膝にキスした後、また胸に顔を埋め腹部へと、手は膝に両手を置いて、太股の方向へと動かした。
「あぅん・・・はっ・・・ぁ・・・」
 ラケシスの意識は半分なくなりかけてたそのとき、フィンの右手が目的地へ到達した。ラケシスは少し触れられただけで背中がうずいた。フィンもフィンで初めて触る感触に少し驚いていた。
「柔らかいんですね。それに・・・よく濡れてます・・・」
「そんなこと言わないで・・・恥ずかしいわ・・・」
 ゆっくりと指を動かし始めた。ラケシスの「音」がかすかに聞こえる。その音が二人の理性を壊し始めていた。
 フィンは指の動きを早めたり、ゆっくりしたりとバリエーションを付けていった。
 ラケシスは指の動きに合わせるように声を上げていった。
 そしてフィンの指が冒険しようとしてラケシスの入り口へと入っていった。
「ぁ・・・!」
 ラケシスの中でフィンの指はラケシスを快楽へといざなった。しかし行き着く前にラケシスから出て行った。そしてフィンは自分の服を脱ぎ、体を露わにした。
「!?」
 思わず身を引いたラケシス。次にやるであろうフィンの行動が読めたからだ。
「ま・・・まって・・・」
「何故ですか?」
 フィンの優しく、でも真剣な眼差しにラケシスは言葉をなくした。
「私をこうさせたのはあなたなのです・・・今までの思いが、あなたとこうすることが叶ったんです」
 両手がゆっくりと足を開かせた。ラケシスは・・・抵抗する理由など消えていた。
「・・・もう・・・待てません」

 しばしの沈黙のあとフィンはゆっくりとラケシスに近づいた。緊張のあまりラケシスは体を強ばらせた。
「力がどうしても入っちゃう・・・」
「大丈夫です。少しずつゆっくりとしますから」
「わかったわ・・・」
 言葉通りフィンはゆっくりとラケシスに気を使いながら体を密着させていった。
「あぅ・・・ん・・・」
「痛い・・・ですか・・・?」
「ううん・・・平気・・・続けて」
 そう微笑み返されて、フィンは更に深く体を進めていった。
「はぅ・・・ぅう・・・あぁ・・・・・・!」
 体を沈めきったフィンが。ラケシスを抱き起こして一言呟いた
「全部・・・行きました。大丈夫ですか?」
「うん・・全然痛くなかったわ」
 そう言ってからおそるおそる自分を見つめてみるラケシス。フィンが言った通りだということを確認するとフィンに強く抱きついた。
「何か、凄い感動しちゃったわ」
「そういってくれると有り難いです」
 そう言いながらラケシスを自分の上に座らせた。その状態でフィンはゆっくりと体を動かしてみた。
「ぁん!」
 体を反り返すラケシス。ラケシスの反応をうかがったあと、フィンは更に体を動かし始めた。
「あ・・・あん・・・あぁ・・・はぁ・・・」
 フィンの動きと甘い空気に誘われて、我を忘れかけてきているラケシス。無意識に体を締め付けている事に気が付かずにいた。その体の締め付けに、フィン自身も朦朧としてきた。
「ラケシス・・・うぅ・・・」
「フィン・・・フィン・・・!」
 絡む言葉。交わる甘い息。いまの二人を見ているのは綺麗な月だけ。
「フィン・・・好きよ・・・愛し・・・てる・・・!!」
 無意識に背中にしっかりとしがみつくラケシス。バランスを保つように腰を支えているフィン
「ラケシス・・・ラケシス・・・・・・!!!」
「あぁあ・・・ぅん・・・・・・・・・!!!」
 フィンに重なるように倒れ込む。その勢いでベットに沈むフィン。荒く呼吸をしているラケシスを抱きしめて、綺麗な金の髪を指に絡ませて無我夢中でキスを奪うフィン。ラケシスも答えるようにそのままの体勢でキスをした。顔を上げて見つめ合っているときに
「絶対にあなたを離しません」
 と誇らしげにフィンはそういった。ラケシスは微笑んで
「大丈夫よ」
 そういって一呼吸置いて
「もう離れられない体になったわ」
 ポツっと照れながら呟いて鼻の頭にキスをプレゼントした。感動のあまりフィンは更に抱きついたうえにラケシスから離れていない所も興奮してきた。それに気付いたラケシスは
「・・・良いわよ。あなたに体を預けたんだもの、任せるわ」
 と促した。少し照れて無言だったフィンだが、自分自身がどうしようもないことも分かっていたので
「では、さっきよりももっと愛しますよ?」
 そう言いきるか言いきらないかのうちにラケシスを再度寝かせて、二人は「二度目」の夢の世界へと導かれていった。
(今日のこの月の下での出来事・・忘れない・・・)
 お互いにそう思いながら長い夜に浸っていった。

 このあとに起ころう事など予期せずに・・・

END

=コメント=
はー・・・いきなり因香さんにあげるものがこんなんで良いんでしょうか・・・
すいません。訳分からない
うえに「H」で・・・
こんなんでよろしければお構いなくHPにのせてやって下さい。

とりあえずリンク記念と言うことで、妙なものですがお受け取り下さい。
 99.04.14 ACE

=コメント返し=
はふー。
なんてえっちで、しかも、しやわせな光景なのだらう。
しかもいきなり2ラウンドの予感を呈しておわってますぅ…(笑)
リードするフィン、いいですね。
かしこまりながらけっこうな無礼者と言う、その
アンバランスなところがまたおもろかしい。
ありがとう、えーすさん。確かに受け取りました。
のろけ話しでよかったらこんどチャットであった時にでもつき合って下さい(笑)


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