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ラストレッスン
アートとエルフ娘メイヴィとの、恋人以上夫婦未満の生活が始まってずいぶんになる。 当時、まるで猫の子を預けるように、さっさと二人の結婚話を成立させたメイヴィの両親も、さすがに二人の同居生活は心配していたらしい。なんとなれば、娘は儀式魔法で急成長させた、見た目はそれとして、中身はまだほんのお子さまなのだから… メイヴィは確かに、エルフの通説に背かない絶妙の美貌を持っていた。それだけに、今ひとつ、その中身がお子様の彼女の保護者になりきれないアートであったわけだが、ある日。 メイヴィの母は、趣味で魔法の道具屋を営んでいる。先祖伝来の薬草の調合をしたりして、多少は副業になっているらしい。その母上が、アートに向かってとあるアイテムを差し出した。アートは、ついいぶかしげな声になる。 「何ですか、これ」 「うちで新しく出そうかと思っているアイテムよ」母上はそう、含蓄のある笑いをした。アートは、つい嫌な予感が走って、笑みが引きつった。母上にこういう含蓄ある笑いがあると、ろくなことが無い。それでも、まだけんのんさを隠して 「俺かメイヴィにためして欲しいんスか?」 と聞いてみる。母上は 「実はそうなのよ」 と、それを取り出した。白っぽい色をした形は大振りな木の実か、葉巻を短く切ったような形をしている。一方の端に、ビーズをはめたような出っ張りがある。 「…?」 アートはそれをつまみあげてためつすがめつしていると、母上は 「こうなるのよ」 件の出っ張りに指で触れると、突然、物体は細かい振動を始める。 「うわっ」 アートは思わず落としそうになった。 「一種のマジックアイテムなんだけど、…最初肩凝り治療用にと開発を始めたはずなんだけど、調整間違ったらしくて…ちょっと、ね」 母上の顔がうふふっ、とゆがむ。 「…義母上、笑いが怖いっす」 「実験台になってもらえない?」 押し付けられるように持たされたアイテム。スイッチにふれるだけで起動と停止は出来るようだ。 母上の笑みは、とりもなおさず、「そういう方向に応用がきく」という意味をしていたのだと、アートはいやおうにもわかってしまう。 「どうしたものかなぁ…」 あのご両親、まだ自分と娘が行き着くところの寸前でとどまっているとわかったら、もっとえげつなく心配してくるだろう。だから、先刻も話題にされないのをむしろ幸いと思っていた。しかし、母上がこのアイテムのを押しつけるのに対抗しきれなかったのも、アイテムが生み出す驚異的な振動。あれに興味があったのもまた確か。つくづく、二人だけの戯れに入れあげている自分に気が付く。 もう、夕暮れだ。後は家に帰るより無い道を、はぁ、とため息をつきながら、アートはとぼとぼとあるいてゆく。 家にもどると、居間にメイヴィの気配は無い。夕食は後はセッティングだけと言う状態になっているが…外出にしては無防備過ぎた。 「メイヴィ?」 部屋にはいるようだ。自分を待ちくたびれて昼寝でもしてるんだろうか? 軽く考えつつ扉を開けると 「きゃっ」 黄色い悲鳴がした。扉向こうから、声の鋭さにあわてて首を出すと、寝台の面の上で、メイヴィが座り込んでいた。パジャマ代わりのシャツ一枚で、びっくりしたような目で入ってきたアートを見ている。 「昼寝か?」 「う、うん…お帰りなさい、おにぃちゃん」 近づいてくるアートを、真っ赤な顔で出迎える。 「何真っ赤になってるの」 「え、えへ…」 言葉を濁そうとするメイヴィだが、よくよく観察すれば、ただの昼寝ではどうもなさそうだ。胸をシャツで押さえつけるようにしていたが、それに負けない勢いで、愛らしい乳首が緊張しているのが見えるのだ。このしばらくの生活の間に、程よく熟れたメイヴィの体は、それ自体がえもいわれぬ香りで、本人の意思にかかわらず迫ってくる。中身はお子様でも身体は十分成長しているのだ…そういうことの一度二度、あったところでアートには言うことはない。 「…」 アートは、彼の言葉を待っているメイヴィの、興奮した膨らみを、シャツの上からきゅっとつまんだ。 「きゃあっ」 メイヴィの体かひくひくっ、と震えて、その敏感な反応にアートはにやりと笑ってしまった。 「何だ…ただの昼寝じゃなかったな」 「あ、あのね、あのね、おにぃちゃん」胸をおおうように手を組みながら、メイヴィが口を開く。今度はシャツの裾からちらりと、少し乱れはしているものの、生えたてのように柔らかそうな茂みが見える。…本人は、今の弁解に一生懸命で、取り繕うという気が回らないのが、それはそれでかわいらしい。 「あのね…えと…おにぃちゃんが、おしえてくれたの、ひとりでおさらいしてたの」 「…確かに、そういうふうに見えるよ」 「それでね…えと…」 アートは、真っ赤な顔をうつむかせて言葉を探すメイヴィに、盛大にため息をついた。 「わかってるよ」 「え?」 「そのおさらいは二人でしよう」 「…うん」 「さ、その前に飯だ」 どこに入ったのかわからないような夕食をおえて、風呂で身ぎれいにするのもそこそこに、アートが寝室に飛び込むと、メイヴィはさっきと同じ格好のまま、ソファに座って待っていた。アートと目が合うと、ぽっと赤くなる。 「何だ、今更赤くなることは無いじゃないか」 「…でも」 近づけばなるほど、彼女の体の興奮はにわかに長まくらず、瞳はとろりと潤んだままだ。夕飯頃からの、求めるような視線が、ゆるゆると期待していそうに動く。 「さて、どうしようかな」 と、アートはメイヴィのシャツのボタンを一つ一つ外してゆく。するりとはだけたところで、メイヴィはきゅっと目を閉じて、アートがどう触れてくるか待っているそぶりだ。先端の濃い色が実に愛らしい。しかし、彼は肌にすう、と指を滑らせただけで、 「おさらいだからな… まず、ひとりでできるかな?」 という。メイヴィは「え?」と戸惑った顔をする。しかし、それ以上は怪訝な目をすることもな く、「うん」、とうなずく。アートは彼女を膝の上にのせ、、メイヴィに身を預けさせながらそれを観察することにする。 始め逢ったときよりは、いっそう相応にふくらかとした胸を、すくい上げるように持ち、指の間でその先を挟む。 「あふ」 メイヴィの体は、手に力が加わるたびに震えた。アートが、首筋や長い耳たぶを、唇で撫でてゆく。鳥肌が浮き沈みして、メイヴィの息が荒くなり始める。 「あ、あ…おにぃちゃん…メイヴィ、ひとりで…」 「気にするな、続けてろ」 見ているというのがどだい無理な話なのだ。耳朶をあまがみされ、興奮を抑えた息を吹きかけられて、メイヴィは胸への愛撫だけで正体を失いそうなのだ。脚が何かを絶えるように身じろぎするのを見つつ、 「ほら」 手を片方、下の方に押しやると、メイヴィは抵抗せず、わずかに開いた足の間に指をうずめる。ふらふらと動く膝から下に足を絡めつけ、肩越しにのぞくと、ふっくらとした茂みの中でメイヴィの細い指が動いていた。 「あ、…あん、…くふぅ」 うごめく音がにちゅ、とかすかに聞こえる。乳首の緊張が痛々しいほどに、荒い呼吸に震える。アートがそれにちょっかいを出すのはもう条反射とも言うべきだろう。空いた乳首に手を添え、その先端淡いピンクを柔らかく擦る。 「ひぁぁ」 メイヴィが背を反らせた。指の動きはもう、慣れたように、秘密の入り口をまさぐっているようだ。片手の指でひだをわけ、もう片方がくちゅくちゅと音を立てる。 メイヴィに顔を向けさせ、唇を吸う。あえぎはそれにしばしくぐもったが、 「ふう…んむ… ん、くはっ ああ、あはぁ」 すぐ、快感をもてあそぶようにいやいやと首を振った。 「メイヴィ、ほら、目を開けてみろ」 アートが言う。涙で売るんだ目がくるん、と、アートをとらえる。 「…よくできました、かな」 と言うと、メイヴィは嬉しいような戸惑う顔をした。 「ベッドにおいで」 メイヴィは、最後までさせてくれなかったことに、何となく不満そうな顔をしていた。そのお尻をアートに言われるままに向ける。柔らかく熱を持ったかわいい部分が、隠しようもなくさらされる。物欲しそうにうっすらと開く隙間が、うるうると蜜に満たされている。 腰を腕に絡め、それを引き寄せ、唇を寄せる。 「きゃんっ」 唇で愛撫されるコトはたびたびになるが、こんな格好では始めてだ。メイヴィは 「や、これ…おにぃちゃん、へんなこと…しないで」 と、あえぐような声をあげる。彼女の目の前に、アートの持ち物が屹立しているのも、凝視するのは恥ずかしい。 「裏と表が逆さまなだけじゃないか」 アートはしれっとして返答し、 「この状態なら、俺のもいつものように出来るだろう」 とメイヴィを促す。メイヴィはおそるおそる、それを握る。 「…んむ」 口に入れるだけ入れて、根本は手で刺激する。脈打つたびに太さを増すようで、メイヴィはうっとりと、鼻であえぎながらアートをくわえている。 「…そうだ」 アートは、ふと思い出した。枕の下にしのばせていたアイテムをとり、スイッチを入れる。人間業らしからぬ振動が持つ手にも伝わり、アートも思わずのどを鳴らした。 その準備をするように、メイヴィの開いたひだの間に、指を埋めてみる。くくっと、壁がふるえて包み込む。指でなかったら、これだけでもどうにかなりそうな動きだ。 「んん、んむ、ふむーっ」 最初は鼻であえいだメイヴィも、やがて口からアートを吐き出すようにはずし、 「ああ、あ、おにぃちゃん…指、気持ちいいよぉ…あう、うふん」 お尻をふるふるとさせる。指をゆっくりと締め始めた。入り口の付近をぐるりとこするように責めると、メイヴィは我を忘れた声を上げる。このかわいらしい奥底が、まだアートそのものの味を知らないのが、信じられないほどだ。 「さて、これはどうだ」 アートは、ぶるぶるとふるえるアイテムを、秘密の突起に当たるように茂みの中に押し込む 「きゃあうっ」 メイヴィは、ぺたりと腹をつけ、尻だけを高く上げる。触れてみると、振動に誘われたか、敏感な突起がより大きくふくらんでゆく。 「いや…これ、何? なんなの? ぷるぷるしちゃうよう」 愛撫するアートの指を伝って、潤いがぽつぽつ滴る。 「気持ちいいんだ?」 「ぷるぷるして、何も考えられないよぉ…ふにゃあ…ああん」 入る指が一本増えても、メイヴィは気が付いた様子もない。おそう快感に声を抑えようとするたびに、その指がかわいらしくしめられる。 そのうち、 「あは、ああ…メイヴィ、いっちゃう、いっちゃうよぉ…ぷるぷるされていっちゃう〜」 声が高くなり、メイヴィはやがて、背中を反らすようにして上り詰めた。びくっびくっと奥がふるえ、したしたっと吹き出すように潤いが落ちる。やがて、アートを堅く握りながら、エルフ娘はくったりと脱力した。 「いてて…」 がちこちに緊張したものを握りしめられるのだから、快感を通り越してこれは痛みだ。 「痛い、メイヴィ、手を、離してくれ」 「…ふにゃ」 絶頂を堪能してから、メイヴィが起きあがる。そして、自分の体毛の中から、ぬるりと濡れたアイテムを取り出す。時間が来れば止まるようにでもなっていたのだろうか、今はただのつやつやとしたただの物体だ。 「これが、ぷるぷるしてたの?」 と聞かれ、アートは 「そうだよ」 と答えた。 「義母上が持たせてくれたんだ。喜ぶだろうから使って見ろって」 「お母様が?」 「ああ、それでもっと仲良くしてくれってさ。どうだった?」 探るようなアートの問いに、メイヴィは複雑な顔をした。 「気持ちいいけど…メイヴィ緒はお兄ちゃんに全部してもらうのが好き」 そう赤らんで言う。確かに、機械的で単調な動きではあるから、緩急の波がある愛撫のほうがいいと思うところはあるだろう。 「じゃあ、これはしまおうな。一人の時にでもつかえばいい。どういうものかはわかったはすだし」 「うん」 メイヴィは可愛らしく言う。 「それで、あのね、お口でするのは合格?」 「んー、途中でそっちのけになっちゃったからなぁ」 「だめ? ダメならもう一回してあげるよ」 無邪気だが大胆な申し出に、アートは一瞬どきっとする。たしかに、彼のものはメイヴィにどうこうされるまでもなく、勢いを鎮めるすべはないものか、あたりをうかがうようにに伸び上がってる。 「だって」 メイヴィが上目遣いに、それをそっと握った。 「メイヴィばっかりきもちよくって、おにぃちゃんにわるいんだもん」 アートの脚の間にちょこんとうずくまり、屹立したものを唇を一杯に広げて収めてゆく。 「うっ」 歯を立てることもなく、唇と舌が、カリと裏スジを撫でる。奥までくわえ込むことはまだ無理そうだったが、余っている分は手を添え、やわやわと握る。いつか教えられた男のツボを丹念に責められて、もともと一触即発のアートは、腰を浮かせるようにして歯を食いしばるしかない。 「おにぃちゃん、動かないで、外れちゃう」 そういうメイヴィの声に、子供しいところはない。 「そう言われても…」 「きもちよくなってね」 えへへ。メイヴィの目が細くなり、加えた亀頭をきゅうっと吸う。 「!」 アートの腰がびくっと跳ねる。メイヴィの口の中に、熱いものが脈々とそそがれる。 「んっ、んむっ」 メイヴィはそれを漏らさずに唇におさめる。顔をあげた微妙な表情に、アートがつい 「…出すか?」 とタオルを差出すが、メイヴィはかぶりをふって、「んくっ」とのどを鳴らした。 「…はぁ」 と息をつく。 「ど、どしたの」 「…飲んじゃった」 答えて、きゃ、と顔をおおう。 「そんな無理するなよ」 「無理じゃないよ。そうしたほうが、おにぃちゃん、うれしいかなって」 「バカだね、そんな気を使うんじゃないよ」 アートは憎まれ口を言いながら、それでもメイヴィの腕をたぐり抱き寄せる。 「きゃ」 「テストは終わり、十分合格だよ」 有無を言わさず口付ける。美味いとは言えない味がしたが、そんなことはどうでも良かった。 そのまま寝台に折り重なって、ぼんやりと目を泳がせるメイヴィの体をゆるゆると撫でる。そのメイヴィの目がすうっと動いて、アートと視線を合わせた。 「…どうした? もう満足か」 「ううん」 アートのからかうような問いに、ふるふるとかぶりをふる。 「あのね、体の熱いのが、止まらないの」 といいながら、顔をのぞき込むアートの肩に手を回す。 「だからね、あのね…もっと、してほしいかな…って…」 真っ赤になって言うメイヴィの額を、アートは優しく撫でた。この一瞬で決心できたのは、我ながら神妙な心がけだ。 「な、メイヴィ」 「なに?」 「痛いこと、していいか?」 メイヴィがちょっとだけまゆ根をよせた。説いて聞かせたおかげで、最終的に自分たちはどうなるべきか、それは彼女もわかっているハズ。痛みに臆病なメイヴィを思えばこそ、その一線を越えずにいられた。しかし、今回ばかりはもうおさまらない。 「…」 メイヴィが、うなずいたように見えた。ヒザの裏に手を回し押し広げると、潤みをたたえた秘密の部分が、まだ興奮さめやらぬ体でほころんでいる。そこにアートは自分を押し当てる。 「…こんなときに限って元気だね、お前は」 持ち物を軽くからかいながら、腰を沈める。 「あんっ」 メイヴィが顎を天に反らした。ほころんでいても、潤んでいても、物理的なサイズはなかなか越えられない。 「いたい、いたいよぉ」 脚をばたつかせ、手をかき、無意識に逃れようとする体を押さえ、痛みにゆがんでいるだろう顔を見ないように、アートはさらに侵入させる。 「ひぁぁっ」 メイヴィの声が高くなり、ぐ、と中に吸い込まれた感じがする。 「ふ、ふゃ…」 息を荒くするメイヴィの奥はびくびくと痙攣している。涙をにじませた目がついかわいそうになり、 「痛いか?」 と聞いてしまう。メイヴィは何も言わず、アートの首にかじりついた。 ゆっくり動く。というか、ゆっくりとしか動けない。きつい中、一触即発の持ち物を余裕を持って、いつものような動きは出来なかった。体を起こしてみれば、繋がっている部分が何となく、赤く染まっている。メイヴィは神妙に唇を噛んでいる。 「やめるか?」 言ってみた。しかしメイヴィは 「やめちゃいや」 と小さく返した。彼女なりの決心なのだ。ぐっと体を沈めると、 「うっ」 息をひく。それでも音を上げずに、アートにいっさいをゆだねていた。メイヴィの息が落ち着くのを待って、またゆっくりと動き出す。 「おにぃちゃん…」 貫かれながら、メイヴィが言う。 「何?」 「いつもみたいに、しないの?」 「できるかよ、きつきつなんだぞ? いつもみたいにしたら怪我しちまう」 メイヴィのヒダの中に自分を押し当てて、まね事のようなことはしてきた。その時のような動きは出来ないと思った。しかしメイヴィは 「メイヴィ、もう痛くないよ」 という。 「おなかの中あったかくて…ふわっとしてるの…」 「…そうか」 動きを少し速める。中にあるものに慣れてゆくメイヴィの奥が、先刻指で味わったような絶妙な動きでアートをあしらう。 「う、うわ」 「あ…あんっ…んっ…」 つき込まれるたびに出るメイヴィの吐息が、甘くなってきたような気がする。 「あ、だ、だめだっ」 落ち着いて観察していられるのもそこまでだった。絶頂が迫ってくる。メイヴィの奥にぐっと刻み込むと、電撃のような衝撃。 「!」 その奥底を、ほとばしりが焼いた。突き込みながら、最後まで注ぎ込む。 「ひぁぁ…」 適当に萎えるを待ってから引き抜く。とろりと白いものが、血の赤をまとわせて、ゆっくりと流れ落ちてくる。半身を起こして、メイヴィはそれを見ていた。 それからのことは、あえて言うまでも無いことだが… 一度覚えてしまえば、海綿どころか砂が水を吸うように、メイヴィはその艶を増してくる。 「いやん、おにぃちゃんってば、そんなに、くりくりしたら、メイヴィへんになっちゃうよぉ」 「ほんとにやめて欲しいのか? 説得力無いぞ、こんな締めつけてきて」 アートにからかうように言われて、メイヴィの顔がさっと赤くなる。 「ふにゃ〜」 いわれながらも、アートをひくひくとくわえ込んで、メイヴィは切なそうな顔をしている。ソファに腰掛けたアートに、後ろから抱きかかえられるようにした、いわゆる背面座位と言うヤツだ。 「ほら」 手がさわさわっと、胸をもてあそぶ。 「あぁんっ」 上下には動きにくい。その分、メイヴィは自分で腰を動かして、気持ちいいところを探している。 「うまいね、腰の使い方」 「いゃん、おにぃちゃんがおしえてくれたんだもんっ」 その内、見つかったのか、もじもじと動かしながら、メイヴィが息を荒くし始める。 「ん、んふぅ…ふぁぁん。んくぅ…」 「お」 高ぶる痙攣が、絶妙にアートを刺激する。アートが手を回し、茂みの中の敏感な突起をきゅっとつまんだ。 「きゃんっ」 体を離し、抱えて寝台にあげ、ヒザを割った間にゆっくりと突き立てる。 「あぁん」 後は二人とも、言葉もない。荒い息とあえぎの中に、粘つくような音がからむ。 「…ふぁっ」 そして、メイヴィが背を反らした。 「あ、あ…おにぃちゃんが…大っきくなってくる…」 「ん?」 「おにぃちゃん、でちゃうの? メイヴィの中に、出しちゃう?」 「いやか?」 「…ううん…」 視線をからめ、唇を重ねる。声をあげて、メイヴィが震えた。 「あんっ、おにぃちゃんのがこすれるのぉ…熱くって、きもちいいのぉ…」 「ほら、モノ言う暇があったら、イっちまえ」 ぐっと突く。その言葉に迫られて、メイヴィが声をあげた。 「ん、ふゃ、んん、は、ふぁぁーんっ…ああっ…はぁ…」 その様を見届けてから、アートが奥底に精を焼き付ける。 「んふ…あったかい…」 奥底で、飲み込むように痙攣しながら、メイヴィは、じつに婉然とした笑みを浮かべた。 やがてメイヴィが懐妊し、それはそれで悶着があるのだが、それはまた別の話、ということで。 |